はじめに
2022年度試験からCBT受験となったことで、紙の試験からPCを用いた試験となりました。アクチュアリー会資格試験情報からCBT体験版を確認することができますが、その中の注意書きに「試験当日は、IMEの予測変換および入力履歴は利用できません。」と記載があります。
これは普段使用している辞書登録や入力履歴から呼び出される予測変換が使えないことをおそらく指しています。社会人の方は、普段会社で使用しているPCで辞書登録などされている場合が多いのではないでしょうか。
紙の試験でも誤字脱字リスクはあったと思いますが、PCで文章を入力する2022年度試験以降は誤字脱字リスクが紙の試験よりも格段に上がると個人的に考えています。特に保険関係の用語は一般的でないものもあり、1回で正しく変換されないこともあります。
採点で誤字脱字がどのように取り扱われているかわかりませんが、誤りがないことに越したことはありません。最悪の場合大学受験(特に予備校の模試)の英作文のように、誤字脱字につき1点減点も考えられます。
今回は私が自ら経験した入力誤りや変換ミスなどを辞書形式でまとめました。自分自身への反省も込めて今回記事とします。まだ数がそこまで多くないため、ミスをするたびに更新していく予定です。空欄の行は現在思い当たるミスがない項目になります。
入力ミス・変換ミス一覧
あ行
か行
- 「衡平」と「公平」
同音異義語系の組み合わせです。「衡平」は配当関連で頻出の単語ですね。私は2次試験の勉強を始めるまで「衡平」という単語の存在を恥ずかしながら知りませんでした。「公平」が優先して変換される(可能性が高い)と思いますので、入力する際は気をつけましょう。 - 「解約益」と「解約駅」
試験本番中に体験しました。変換がめんどくさいですが、「解約」と「益」に分けて入力(もしくは変換)するほうがよさそうです。
さ行
- 「支払備金」と「支払日金」
「しはらいびきん」と入力を行った場合に「支払日金」と変換されます。「しはらい」と「びきん」に分けて入力・変換を行うことがおススメです。 - 「債券」と「債権」
債券・・・投資家などから資金を借り入れるために発行する有価証券を指します。
債権・・・特定の人が他の特定の人に一定の行為を要求することができる権利を指します。
私は「債券」を「債権」と入力してしまうミスを今年何回かしました。 - 「受診」と「受信」
例文としては以下の通りです。
受信・・・メールを受信する。
受診・・・病院を受診する。
新型コロナウイルス蔓延による病院の受診控えがここ数年話題となりました。受診控えを誤って受信控えと記載しないように注意してください。 - 「出再」と「出西」「出滓」
再保険に出すことを「出再」すると言いますが、windowsデフォルトの変換候補では出てこない場合が多かったです。変換時に注意しましょう。辞書登録をしていない場合、私は「出る」と「再保険」の組み合わせで記載しています。
た行
な行
は行
- 「保障」「保証」「補償」
私の理解と使用例は以下の通りです。普段感覚で使っているのでごくまれに間違えます。
保障・・・脅威・不安などがないように責任を請け負う(使用例:「生存保障」「死亡保障」など)
保証・・・確かに間違いなく請け負う(使用例:「最低保証リスク」など)
保障・・・損害等を補う(使用例:「損害を補償する」など) - 「配賦」「配布」
試験でよく使用するのは前者の「配賦」ですね。事業費を配賦するなどで変換することが多いかと思います。後者の言葉は試験勉強上使用した記憶がないですが、こちらのほうが一般的で変換にも出やすいと思いますので注意しましょう。「はいふ」で漢字が難しい方とぼんやり認識しておけば間違いない気がします。 - 「保険期間」と「保健機関」
試験本番中で体験しました。初期の予測変換では後者が第一変換候補として、変換されました。
ま行
や行
ら行
- 「利源(分析)」と「俚諺(分析)」
入力履歴がないPCでは1回で「利源」が変換されない可能性があります。「俚諺」は見た目の印象が強いためすぐ気付くと思いますが、注意しましょう。
わ・を・ん
番外編
- 送り仮名系
例:「(契約者)貸付」と「(契約者)貸し付け」
この場合はある意味固有名詞として「契約者貸付」と記載するのが一般的のように思いますが、場合によっては送り仮名付きで変換されます。
そもそも名詞が連続で続く場合は、送り仮名はつけないのが一般的なルールと思いますので気をつけましょう。
一方で「保険金支払い」と「保険金支払」などどちらでもよいと思う語句もあるので、変換ミスほど気にする必要はないとも思います。
しかしながら、文章内で送り仮名が統一されているほうが(見た目的に)好ましいとも個人的に思います。難しいところです。
おわりに
PCで文書作成をしていると、文章を仕上げることに意識が取られこのような入力・変換ミスへの確認を怠ってしまいがちです。てにをはの記載で文章の意味が大きく変わることもあるため、このレベルの誤字脱字は文章の意味が分からないと言われても反論できません。
私も普段の業務でも注意して入力・変換を行いたいと思います(このブログも誤字脱字だらけのため、心が痛いです・・・)。